冬になるとお肌の乾燥に悩む人が増えますが、乾燥するのはお肌だけではありません。同じように、体の中まで乾燥してしまうため、血液ドロドロになりやすいのです。
冬は体の中も乾燥している
【湿度の低下】
人間は意識しないうちにも、皮膚や粘膜、呼気などから水分が失われていきます。その1日の量は、成人なら体重1kgあたり20ml、体重60kgの人なら1200 mlもの水分が、何もしなくても身体から出ていく計算になります。これは、空気が乾燥していれば、更に増えることになります。
日本の冬は乾燥した気候が続き、湿度が50%以下になることも少なくありません。更に、室内においても、暖房器具の使用や住宅の気密性の高さによって、屋外より10~20%程湿度が低下する傾向にあります。失われる水分は、どんどん増えてしまうのです。
【意識の低下】
夏は大量に汗をかくので、脱水症や熱中症にならないためにこまめに水分補給をしようという意識が働きます。しかし、冬は汗をかきにくいので、水分補給を怠りがちです。
また、冷たい物を摂ると冷えた身体を更に冷やしてしまいそうな気がして、飲み水の摂取を故意に控える人も多いようです。
乾燥が血液ドロドロを招く?
乾燥によって身体の中の水分が不足すると、血液中の水分まで減ってしまいます。すると、血液に含まれる成分の割合が高くなるため、血液はドロドロとした状態になります。
このドロドロした血液がもたらす体への健康被害としては脳梗塞や心筋梗塞が有名ですが、これらの病気を発症する人は、冬になると増加するというデータがあります。これは、寒さの影響で血管が収縮してしまうことが理由だと考えられていましたが、最近ではそれに加えて、乾燥によって血液がドロドロになることも要因の一つであると考えられるようになりました。
乾燥を防ぐためには
【部屋の乾燥を防ぐ】
部屋に湿度計を設置し、50~60%の湿度を保つようにしましょう。
加湿器を使うほかに、換気をする、洗濯物を部屋に干す、水の入ったコップを置く、石油ストーブにヤカンをかけるといった方法でも有効です。
【水分補給をする】
喉が渇いていなくても、こまめに水分を補給するようにしましょう。この際、コーヒーや紅茶、緑茶などには高い利尿作用があるため、かえって水分不足を招くことにも繋がるので注意が必要です。
また、夜寝ている間も体は乾燥していきますので、寝る前にコップ一杯の水を飲むのも効果的です。
【厚着をする】
肌の露出が減ると、皮膚や粘膜から失われる水分量を減らすことができます。また、エアコンなどの使用を控えられるため、部屋の乾燥防止にも繋がります。
【鼻呼吸を心がける】
息を吐く時には、口よりも鼻から吐いた方が、失われる水分量は少なくなります。また、鼻で息を吸うと、空気は加湿されて体内に取り込まれます。
血液ドロドロを解消しましょう
冬は乾燥しやすく、血液ドロドロになりやすいからこそ、血液さらさらになる対策をしておくことが重要になります。血液サラサラになると、血栓ができにくくなる上、例え血栓ができても、詰まることを心配するリスクは低くなります。
食事を見直すことによって、血液サラサラの対策をとることが可能です。サラサラの血液を作る食べ物としては、黒酢・にんにく・たまねぎ・青魚・納豆・しじみなどがありますが、これらを毎日きちんと食べることで、確実に血液サラサラにすることが可能になってきます。
肌の乾燥以外にも、口の中がネバネバする、何となくだるい、立ちくらみがするなどといった症状も、体内の水分が不足しているサインです。しっかり乾燥対策をして、元気に冬を乗り切りましょう。
特に血液サラサラ効果のある食材は、ニンニクやタマネギ・青魚・納豆などのようにニオイや味が強いものが多いため苦手な方も多く、毎日続けるのは無理という場合も多いのではないでしょうか。そんな時は、血液サラサラ食材の成分をうまくミックスして、より効果を高めたサプリメントなどを活用するのも一つの方法です。