睡眠は十分取っているのに中々目の下のクマが消えない時は、何かの病気のサインであるかもしれません。中には放置すると危険な病気もありますので、まずは自分のクマを確認してみましょう。
注意が必要なクマの症状
目の下のクマは、寝不足や疲労によって出ることもありますが、隠れている病気のサインである可能性もあります。次のような症状に心あたりがある方は、注意が必要です。
・睡眠は十分取っているのにクマが解消されない ・全体的に顔色が悪い ・疲労感や、心当たりのない体重減少がある |
目の下にクマが現れる病気とは
目の下にできるクマが、症状の1つとして現れる病気は次の通りです。
【鉄欠乏性貧血】
『ヘモグロビン』を作るために不可欠な『鉄分』が不足することによって起こります。貧血になると血流が悪くなるので、赤黒い色の『還元ヘモグロビン』が滞り、目もとに青クマが現れます。
特に若い女性に多い病気で、体が疲れやすい、だるいなどの症状と共に青クマができた時は注意が必要です。改善するためには、『鉄分』の多い食事を心掛け、症状がひどい場合は医療機関を受診しましょう。
【バセドウ病】
バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。主な症状としては、眼球の突出があります。これは目の周りにある脂肪や筋肉が炎症を起こして、目の中の圧力が高まることで、眼球が前にせり出してしまうものです。眼球がせり出すと、それに伴って眼球の下にある眼窩脂肪もせり出し、たるみのような状態になります。このたるみが作る影が黒クマなのです。
バセドウ病の症状としては、甲状腺が腫れて大きくなる甲状腺腫、脈が速い、汗をかきやすい、手指が震える、倦怠感、体重減少などもあります。心当たりがある場合は医療機関を受診しましょう。
【肝機能・腎機能の低下】
肝臓や腎臓には、体内の老廃物を取り除いたり、解毒して血液をキレイにする役割があります。したがって、これらの機能が低下すると、血液はドロドロになって血流が悪くなります。すると、目の下に青クマができやすくなってしまうのです。
むくみや頻尿、血尿などの症状と共にクマができたら注意しましょう。過労やストレス、アルコールや甘いものの摂り過ぎなどによって臓器が疲れている時も、同じような状態に陥りやすくなりますので、生活習慣や食事を見直すようにしましょう。
【うつ病】
うつ病になると、両目や口の周りが青白くなることがあります。これは自律神経が乱れることによって、目や口の周りの筋肉に血液がスムーズに流れなくなり、血行不良を起こしているためです。
やる気が起きない、気分が沈む、喜怒哀楽がないなどの症状と共にクマができたら注意しましょう。
【アトピー性皮膚炎・花粉症皮膚炎】
目もとだけでなく目の周り全体がくすんでいる場合は、アトピー性皮膚炎や花粉症皮膚炎の疑いがあります。目の周りにハウスダストや花粉が付着して炎症を起こし、色素が沈着することによって茶クマになります。
放置すると深刻なシミになってしまうこともあるので、早めに医療機関を受診しましょう。
【低血圧】
低血圧の人は、心臓が血液を送り出す力が弱いため、血流が悪くなってクマができやすいと言われています。低血圧によるクマを抱えている人は意外と多く、全身の血行を良くすることがクマの解消に繋がります。
以上のように、目の下にクマが現れる原因は様々です。たかがクマと放置せず、不安がある方は早めに医療機関を受診するようにしましょう。