血液検査で中性脂肪が多かったですが、血液はドロドロなんでしょうか? 血液中の中性脂肪の濃度が高ということになるので、やっぱり血液ドロドロの状態ということになります。血液サラサラになるには、どうすれば良いのでしょうか?
中性脂肪も必要なエネルギー源です。
肝臓では脂肪酸から中性脂肪をつくり、肝細胞の中にため、エネルギーのもととして必要とされる分を放出しています。中性脂肪は脂質の一種であり、肝臓において脂肪酸から作られて、肝臓に蓄積して、エネルギー源としての重要な成分なんです。
からだを動かすエネルギー源として、きちんと消費されるだけ作られれば良いのですが、食べ過ぎて消費以上に中性脂肪が作られたり、運動不足によりそのエネルギーを消費しなかったりすると、体内に中性脂肪がどんどん蓄積されて肥満になったり、脂質異常症(高脂血症)、脂肪肝を引き起こします。
と言うのも、肝臓で完全燃焼出来ずに燃え残った中性脂肪の燃えカスである『レムナント』という物質は、内蔵脂肪が蓄積されると血液中に増えやすくなります。
血液どろどろになる理由
レムナントは、そのまま血液の赤血球の膜に入り込むことができ、赤血球を固くしていまいます。通常の赤血球は、形を変えられるので、小さくなって毛細血管にも入っていけるのですが、固くなってしまうと毛細血管に入って行けずに、毛細血管を破壊することになってしまいます。
血管が破損すると修復するために血小板が集まり、血栓を作るので、血管が詰まりやすくなります。
レムナントは、血管壁にも入り込んで血管壁を厚くして、血管内径を細くしてしまうことでも、血流は悪くなります。血液ドロドロになるまでの流れは、以下の通りです。
中性脂肪が多くなる |
中性脂肪が悪玉コレステロールを増やす
また、血液中に中性脂肪が多くなってくると、善玉コレステロール(余分なコレステロールを全身から回収して肝臓へ戻す)が減って、悪玉コレステロール(血管内の傷に付着し、血管内径を細くする)が増えることがわかりました。
悪玉コレステロールが(LDL))が増えることで、血管内が細くなり、血栓もできやすくなるので、血液ドロドロになり動脈硬化になりやすくなってしまいます。
そうなると、脳梗塞や心筋梗塞にもつながりかねないので注意が必要になります。