青魚に含まれる血液サラサラ成分であるDHAとEPAは、体に良いと聞きますが、一体、何が違うのか比較してみました。
DHAとEPAとの比較
DHAとEPAには似通った作用もありますが、具体的にはどう違うのでしょうか?
食 材 | DHA | EPA |
正式名称 | ドコサヘキサエン酸 | エイコサペンタエン酸 |
分子式(化学式) |
C22H32O2(C21H31COOH) 炭素数22個の炭化水素(ドコサ)に6個(ヘキサ)の二重結合(エン) |
C20H30O2(C19H29COOH) 炭素数20個の炭化水素(エイコ)に5個(ペンタ)の二重結合(エン) |
使われる場所 | 脳・神経系や血管への効果 | 血液・血管(循環器系)への働き |
作用 | 記憶力等の向上等、痴呆症、精神を安定、視覚機能等の維持や改善・向上、コレステロールを低下やガンの予防 | 血小板凝集抑制効果、抗炎症・抗アレルギー効果、中性脂肪を減らす、乾燥肌や敏感肌、生理痛 |
同様の作用 | 血小板凝集抑制(EPAが強力) 血中コレステロールを下げる(DHAが強力) 中性脂肪を下げる(EPAが強力) アレルギー症状緩和 |
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多く含む魚 | マグロ、ブリ、サバ、サンマなど | マグロ、マイワシ、サバ、ブリなど |
備考 | 主に、血中の脂質バランスを改善して、血液サラサラにする役割 | 主に、血管と血液をしなやかに保ち、悪玉コレステロールと中性脂肪を減らす役割 |
脳に作用するDHA
DHAとEPAの大きな違いは、脳に働きかけることができるのは、DHAだけということです。DHAは脳・神経系や血管へ働きかけて、脳神経を活性化したり、記憶力の向上、精神の安定、血中コレステロールを低下させる効果もあります。
しかし、脳のDHAが不足する場合は、EPAをDHAに変換して使うことができるようになっているようです。
血液・血管に作用するEPA
EPAは血液・血管への働きが主で、特にDHAに比べて血栓を作りにくくする作用(血小板凝集抑制効果)に優れ、抗炎症・抗アレルギー効果、中性脂肪を減らす効果等が高いです。
DHAとEPAは、一緒にとるのが良い!
DHAとEPAは一緒に摂取することで相乗効果があります。DHAとEPAは、両方共に酸化しやすいので、青魚の刺し身などを摂る場合は、抗酸化作用を持つビタミンEなどと一緒に摂取するのが望ましいです。
青魚を毎日摂るのは大変であり、また、酸化しないうちに食べてしまうのも難しいと思われる方は、サプリメントで手軽に摂るという方法もありです。