人は、血液が全身に行き届くことで、細胞に酸素や栄養分が届いて、カラダが活動しています。血管が詰まるとそこから先には血液が届かないので、その先の細胞が死んでしまうことになります。血管が体のどこで詰まるかによって命にかかわる病気になるかも知れません。
血液は固まるもの
血液は、ただの液体ではありません。血液自体が、固まることで傷口から血液が流れっぱなしになることを防いでいます。つまり、血管の傷口を止血して塞ぐために血栓が作られます。
血管の傷口が治って修復されると、血栓は必要ないので溶けて消えるのが通常ですが、血栓が溶けずに残って、さらに血栓が大きくなって血管を詰まらせてしまうこともあります。
また、血栓がはがれて流されて別の場所で血管を詰まらせてしまう可能性もあります。
血管の状態も重要
血管が詰まるのは、血液の状態だけではありません。血管の状態も大きく影響します。血管も年を取れば自然に老化していくものです。
年を取るだけで血管も老化していくのに、高血圧や、糖尿病、コレステロール/中性脂肪が高いなどの状態であれば、血管は、ますます老化してしまうのです。
血管の老化というのは、食生活の乱れや生活習慣の乱れで増えてしまった悪玉コレステロールが、血管の壁の中に入り込んでしまって、コブのようなふくらみ(プラーク)が出来ることで血管の内側を細くなってしまうことです。
悪玉コレステロールが血管の壁内に入って血管の壁を厚くしたり、固くすることは、まさに血管を老化させていることなのです。
血管が細くなって、血液もドロドロ
血管が健康な状態であれば、血管が傷つくことは少ないですが、血管が老化してしまうと血管壁の内側が傷つきやすくなります。
コレステロールや中性脂肪で血液ドロドロになっていると、血管内を傷つけやすい上に、血液自体が血栓を作りやすく、ましてや血管が細くなっていたら、血液は流れにくいし、血栓が発生していれば、血管は詰まりやすくなるはずです。
高脂血症、高血圧、肥満、糖尿病、喫煙などは、血液をドロドロにしやすいし、血管をすぐ老化させてしまうのです。それに加えて、ストレスがかかると、血管は収縮してしまうので、さらに血管が詰まりやすくなってしまいます。
いずれは動脈硬化に・・・
血管の老化と血液ドロドロ状態が続くと、血管のつまりが段々に進んでいくと、最初は高血圧などになりますが、最終的には動脈硬化という病気を引き起こしてしまいます。
血管の老化や、血液ドロドロ状態はもうすでに、始まっているかもしれません。動脈硬化という血管の病気はとても恐ろしいものです。
動脈硬化が脳の近くで発生すれば脳梗塞、心臓の近くであれば心筋梗塞と体のどこで起きるかによって症状は違いますが、血液が行き渡らなくなることの恐ろしさを知って下さい。
血管が詰まる場所によっては、すぐに命にかかわることになるかも知れません。