ある日突然死んでしまうようなアクシデントは交通事故なんですが、それ以外の突然死は、ほとんどが心筋梗塞や脳梗塞といった血管が詰まる動脈硬化(血管事故)なんです。
血管事故とは
日本人の死因のトップはがんですが、それに匹敵する死因として、心筋梗塞や脳梗塞といった血管が詰まる動脈硬化(血管事故)によるものが増えています。
動脈硬化によって血管がつまることで、そこから先に血液が行かないことで酸素や栄養分を運ぶことが出来ないために細胞や臓器の働きが低下します。
詰まる場所が、脳や心臓であれば命にかかわる疾患となるのです。心臓の周辺で動脈硬化が起こって血管が詰まると心筋梗塞や心不全といった心疾患と、脳の周辺で起きると脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患となります。
動脈硬化は、血管の壁が硬く厚くなって、血管の内側が狭くなることで血液が詰まったり、血管が破れて出血したりすることですが、この症状がある日突然起こってしまうのが血管事故なのです。
生活習慣の乱れに注意
年を取ることで血管の老化が進んでいくのですが、それ以上に問題となるのが生活習慣の乱れによって、血管の老化が加速することです。
生活習慣の乱れと言われる食べすぎ(動物性動物性脂肪の多い肉類や、コレステロールを多く含む食品の摂り過ぎによるカロリー過多)や、お酒の飲み過ぎ、運動不足、タバコなどよって、肥満・高血圧・高血糖・高コレステロールなどの『メタボリックシンドローム』が進行していきます。
すると血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が増えて、血液ドロドロになることで動脈硬化の原因となって症状を悪化させます。
血管が詰まる原因
血管が健康な状態であれば、血管が傷つくことは少ないですが、血管が老化して動脈硬化が進んで行くと血管壁の内側が傷つきやすくなります。
さらにコレステロールや中性脂肪で血液ドロドロになっていると、血管内を傷つけやすい上に、悪玉コレステロールなどが血管の内皮にもぐり込んで、血管内にプラークと呼ばれる瘤(こぶ)ができる場合があります。
血管内にプラーク(こぶ)が出来ると、血管はその分だけ内側が細くなってしまいます。血液ドロドロで血液自体が血栓を作りやすく、血管が細いとなると、血管は詰まりやすくなり、簡単に血管事故が発生していまいます。
普段から対策が必要
普段から血液をサラサラにして、コレステロールや中性脂肪を下げておくことが大切です。血管も柔らかく弾力性のある状態を保つようにすることも必要です。
そんな都合の良い状態にしてくれる効果があるのが、青魚に含まれるDHAやEPAと呼ばれる不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)なのです。 → 不飽和脂肪酸の種類と効能の詳細
DHAやEPAには、代表的な働きとして下記のような効果があります。
・コレステロールや中性脂肪を低下させる ・血管の柔軟性を保つ ・血液をサラサラにする |
【 コレステロール・中性脂肪の低下 】
コレステロールと中性脂肪は、両方ともに肝臓で作られて、コレステロールと中性脂肪がくっついた状態で血液中に放出されます。その後、血液中でコレステロールと中性脂肪に分かれます。
DHAは、肝臓で中性脂肪が作られるのを抑え、さらに肝臓から血液へ中性脂肪が分泌されるのを抑えるため、血液中の中性脂肪を低下させます。結果として血液中への中性脂肪が減ると、コレステロールの分泌量も減ります。
またDHAを摂ることで、肝臓から分泌された後のコレステロールが各組織に取り込まれ消費しやすくなります。このようにDHAを摂るとコレステロール、中性脂肪を下げる効果があります。
【 血管の柔軟性 】
さらにDHAには、血管などの臓器を柔らかくし、細胞を若返らせる効能があるため、血管の細胞膜の柔軟性を保ってくれます。
【 血液サラサラ 】
DHAを摂ることで血液中の赤血球に取り込まれて、赤血球をやわらかくする働きがあります。赤血球が柔らかくなって自在に形を変えるようになると、細い毛細血管も形を変形させてスムーズに通り抜けることができ、血液サラサラ状態にしてくれます。
このように、DHAはコレステロールや中性脂肪を低減させたり、赤血球を柔らかくすることで血液サラサラ状態にして、さらに血管を若返らせて柔軟性を保ってくれるので、2重の効果で血液の流れを良くしてくれます。
どうやってDHAを摂るの?
一時的にたくさんのDHAを摂ってもダメで、継続して毎日適量を摂る必要があります。血液サラサラな状態も継続していることに意味があります。
だからと言って毎日、魚ばかりを食べるのにも無理があります。バランスの良い食事を摂ることが大切なので、直接魚を摂る以外でうまく、DHAを摂りたいものです。
血液ドロドロが心配な方は、DHA・EPAを効果的に摂る方法についてまとめてみましたので、そちらを参考にして役立てていただければと思います。